8月18日:ALCアドバンス講座を体験してみて。

みなさん、こんにちは。インターン生の羽生です。
毎日、暑い日々が続いておりますので、体調管理には十分に気をつけてくださいね。

さて、先週8月18日に「アクションラーニングコーチアドバンス講座」が開かれました。
この講座はすでにALCの資格を持っている方が、実際の現場でいかにアクションラーニングを活用しているのか、あるいは運用するうえで何が問題なのかを立場の違う様々な方との交流を通して、共有する場として設定されました。

講座には多くの方が集まってくださり、とても有意義な時間であったと感じています。
また、「次回もこのような情報共有の場をつくってほしい」という声をたくさんいただき、大変ありがとうございました。

アクションラーニングについて真剣に語り合う参加者のみなさんの姿から、組織をよりよくしたいという強い思いを感じられ、私自身もとても心を動かされました。
個人的な意見となりなすが、私が講座を通して自分なりに考えたことを書かせていただきたいと思います。
私は大学で「組織論」を勉強しており、人材開発や人事・教育といった分野に興味があります。そういった関係で大学の授業を通して、組織学習のサービスを提供されているラーニングデザインセンターでインターンをさせていただいている経緯があります。
インターンを始めて数週間が経過しましたが、少しずつ「アクションラーニングとは何か」ということが分かりつつあることが楽しみでもあります。
講座のお話の中で何度もでてきた「対話」の場というのはアクションラーニングを行う上でもキーワードになるのだと思いました。

普段から「対話」の重要性について考えていたのですが、どうして「対話」が必要なのか、また「対話」とは何かということについて改めて考えさせられました。
昨年、マイケル・サンデル教授の「これからの「正義」の話をしよう」という本が話題になりましたが、私たちはひとりひとりそれぞれの価値観(正義)を持っており、その価値観の違いからお互いが歩み寄れずに問題が生まれることがしばしばあります。
それぞれの価値観をお互いにぶつけ合うのでもなく、鵜呑みにするのでもなく、お互いを尊重しながら理解し合おうとする場こそが「対話」なのだと個人的には思っています。
そして「対話」をすることによって、自分では気づかなかった新しい視点に気づき、問題の本質に迫ることができたり、お互いを感情レベルで理解し合うことで深い人間関係がつくられるという結果が期待できるのです。
アドバンス講座の中では、初めて出会った参加者のみなさんが「質問」を通して、お互いを理解し合おうとしていた様子から、そこにはしっかりと「対話」の場がつくられていたように感じました。相手の状況を把握しようと耳を傾けたり、素直に自分の考えていることを伝えたり、チーム一体となって真剣に問題について考えている姿はまさしく「対話」であったように感じています。

そういった「対話」の場は本来は日常の現場の中で自然につくられることが理想ですが、社会の構造が複雑化し、個々の仕事が明確に区別されたことで、仕事と仕事とのつながりが見えにくくなっている日本社会においては「対話」の場が少しずつ減っているように感じています。だから、お互いを理解し合う場を意図的に生みだす手段として「アクションラーニング」が有効なのではないでしょうか。

実際にアクションラーニングを運用する際には様々な問題点があるとは思いますが、参加された皆さまが、講座をとおして様々な立場の方と交流の中で「対話」ができたことで、少しでも新しい視点での学びや気づきがあれば嬉しく思います。


私はこのインターンを通して、「働くこと」とはどういうことかを考えたいと思っています。そこにはおそらく、「つながり」や「関係性」といった言葉がキーワードになるような気がします。だから、人と人とのつながりを生みだす「アクションラーニング」や「対話」について改めて考えることができた今回の時間は、私にとってもとても有意義なものとなりました。